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ソイから始まる物語: 海外初心者の成長日記 第三話 新生活準備(アパート探し)その2

WBAコンサルタント 津田 淳

しかし、このアパート探しで実は失敗がありました。

それは、キッチンの広さ、使いやすさと、飲食店、カラオケ店、そして冠水と部屋の向きです。

 

 

まず、キッチンについてです。

基本的にタイ人は自炊しない人が多いことからキッチンは簡易なものです。そのためキッチン周りは、妻の意見をよく聞くことをおすすめします。

 

次に、周辺環境も重要です。場所的に飲食店やカラオケ店が存在します。特にカラオケ店は防音されているものの音がズンズンと響きます。バー等の飲食店が多い通りでは、夜は人がいて明るいという安心感がありますが、一方で、子供にとっては怖い大人の世界に見える一面もあります。

 

 

あとは冠水です。バンコクでは雨季には日本と違い短時間に大雨が降るため、水はけの悪い箇所は水が溢れ歩けなくなります。

数時間、帰宅ができなくなります。歩くのは危険です。水が汚いため傷口から感染症の危険がありますし、釘や針金、コンクリート片などの危険もあります。ただこれは年に数回であり優先順位は低くてOKです。

 

 

あと大切なのは、部屋の向きです。西日はとにかく暑いので「北向き」の部屋で「風が抜ける」が良いと思います。もちろん原則エアコンをつけっぱなしですが、午後のひととき窓を開けて風に吹かれるのも良い気分転換になります。言葉の通じない外国での暮らしです。私は北向きで窓の大きなアパートの転居によって、生活が大変快適となりました。なお、電気代はアパートに払うケースが多く多少割高です。我が家の場合は毎月10,000バーツくらいだったと思います。

 

気になるのは病院です。スクンビットエリアは病院も薬局もたくさんありますが駐在する人の多くが使うのはサミティベート病院かも知れません。

サミティベート病院へはアパートのトゥクトゥクや流しのシーローで行くことが出来ます。アパートにトゥクトゥクサービスがついていると便利です。

 

アパート選びには他にも色々な観点はありますがキリがありませんし、空き部屋との縁もあります。

どうしても譲れないことの優先順位を決めて探し、2年目に転居すれば良いと思います。実は転居に費用はかかりません。

 

私は、このように、新しい環境への適応に必要な準備を着々と進めていました。

荷物の整理や、海外での生活に必要な書類の準備など、忙しい日々を過ごす中で、私の心境にも変化が現れてきました。

バンコクでのアパート探しは、出張気分の感覚とは違い、生活者としての態度や心構えとなる事でタイを見る視点が変わり、新しいチャレンジへの扉を開いてくれたのです。この時、不安から期待へ、恐れから好奇心へと、自分自身の変化に気づき始めていました。